3分診療時代の長生きできる受診のコツ-一部紹介-

① 「主訴」と「現病歴」に分けて伝える。

 「主訴」は一番困っている症状。「頭が痛い」「おなかが痛い」など、困っていることを一言でズバッと伝えます。

 「現病歴」はその症状がいつからどんなふうに始まってどう変化したかを伝えます。「最近なんとなく調子が悪い」は情報量ゼロ。「○月○日から頭痛が次第に強まった」など具体的な日時を盛り込んで伝えます。  

 

②具合が悪いところは直接指をさして示す。

 「あしが痛い」と言っても、つま先なのかふとももなのかで考える病気が違います。 

 言葉で伝えようとしても迷うときは、指でさして「ここが痛い!」とアピールします。
 パソコンの画面ばかり見ている医者も必ず振り返るはず。指さして伝える方法はたとえ言葉の通じない海外でも有効です。

③検査データは持っていく、薬も持っていく。
 ほかの病院で行った検査の結果があれば全部持っていきます。症状も検査結果も「変化」が大事だからです。「変化」を知るには前のデータがあれば万全です。
 飲んでいる薬があれば受診のときにはそれも持っていきましょう。「他の病院から白くて丸い薬をもらっている」と伝えても、「白くて丸い薬」は無数にあります。現物(げんぶつ)を持っていくか、お薬手帳を持っていくことで飲み合わせもチェックできます。

④一時的な症状はスマホで撮ってあとで医者に見せる。
 いびきや夜間の寝言など、夜しか出ない症状や、咳などの一時的な症状はスマホで録画して診察のときに医者に見せます。百聞は一見にしかず。
 スマホの動画で見せれば、「今は症状が無いからわからない」と言われないですみます。

*『3分診療時代の長生きできる受診のコツ45』(世界文化社)には、ほかにも使える受診のコツが満載です。